シングルマンの良い話
洋楽派の私ですが、十代前半はRCサクセションにはまってました。 最初に出会ったのはシングルマンというLPレコード。 1980年、中学生だった頃、友達がとても良いLPだから聞けというのです。 はっきり言って 忌野清志郎の声を始めて聞いたとき、「変な声」と思いました。 その頃、色々なバンドのコピーバンドをやってまして、友達(彼はキーボード)はこのLPに入っているスローバラードという曲をやりたいと言うのでした。 私はギターとボーカルだったのですが、しぶしぶと承諾し、LPをカセットにダビングし、覚える為に夜な夜な聞きました。 なんというか 忌野清志郎の声ってスルメのような、最初変な声と思っていた彼の声は聞けば聞くほど味わいのある声で私の心を捉えたのでした。 [ シングルマン ] このレコードは1974年にレコーディングされます。 その頃、各方面から干されていたRCサクセションは事務所に内緒でレコーディングします。 それまでのフォーク(フォークロックとも言う)路線そのままに電気楽器も取り入れ、完成度の高いものになりました。その後プロダクションを移籍し、やっと1976年に発売となりますが、大したプロモーションもしてもらえず すぐに廃盤となります。 この頃のRCサクセションは、3人編成でしたが粗分裂状態。 仕事も無く 金も無くという暗黒の時代でした。 やがて一人の天使が現れます。音楽評論家の吉見佑子さんです。 彼女は廃盤となったシングルマンを「シングル・マン再発売実行委員会」というのを設立し再販への活動をします。見ごと1980年 レコーディングから実に6年の時を経て再発売、しかも吉見さんの活動が新聞マスコミに取り上げられ、シングルマンのプロモーションともなるのです。 この頃 RCサクセションはエレキバンド編成となり ロックスターへの道を歩みはじめていました。シングルマンのラストの曲 スローバラードはRCや忌野清志郎のコンサートでのハイライトで必ず歌われる曲です。 今聞いても このアルバムの全曲の完成度は高く、素晴らしいのです。 静かな曲が多いのですが、名曲ぞろい。 ちなみにシングルマンの意味は ひとりぼっちみたいな意味だと思います。 そういう時代だったのでしょうから・・ シングルマンが再販された時、LPレコードの帯にはこんなコメントが掲載されました。 『シングル・マン再発にあたって・・・このアルバム「シングル・マン」は、4年前に発売されあえなく廃盤になっていたものです。しかし、このアルバムを今一度世に出したいと吉見佑子さん、「パイドパイパー・ハウス」岩永正敏さん、「ART VIVANT」芦野公昭さん、堀田丸恵さんその他数多くの方々のご協力により「再発実行委員会」がつくられ、昨年末より自主限定発売がされていました。プレスされるたびに売り切れとなり、手に入れられない方や、東京以外の方から苦情が相ついでいましたが、このたびどこでも手に入れられるよう再発売できるようになりました。ひとえにRCサクセションを支持して下さるファンの皆様、そして再発実行委員会に直接、間接にご支援いただいた皆様の熱意のおかげと深く感謝しています。レコード会社としまして、こんな素晴らしいレコードを廃盤にしていたことを恥じ入り、反省している次第です。』 一日一回ぽちっと協力お願いします
